ここでは、システム建築はプレハブ建築と何が違うのか、それぞれどのような点に優れるのかについて解説します。
建物の部材を標準化するシステム建築はプレハブ建築と同じようなイメージを持ってしまう方もいるのではないでしょうか。どちらも優れた建築法ですが、ここでは違いを明らかにするため各々の特徴を整理してみましょう。
コンピュータにより部材選びから見積もり、生産までを自動化するため徹底的に標準化を行う工法です。合理的な設計・施工方法により安定した品質が保たれ、現場作業を省力化するため低コスト・短工期が実現できます。
重量鉄骨を使用し耐用年数は30年以上。また工期については80~90日程度なので在来工法の半分程度で完成できます。デザインの自由度はそれほど高くないですが、部材選びにより耐震性、耐火性、遮音性を高めることができます。
あらかじめ工場で建物を構成するパーツを生産・加工まで行い、その後で現場に持ち込み組み立てる工法です。施工をスムーズに行うことができ、施工に関わる人数を多く必要としないため低コスト・短工期でできます。
軽量鉄骨を使用し耐用年数は20年程度。工期については120日程度なので在来工法とシステム建築の間くらいです。規格通りに組み立てるため設計自由度は低く、耐震性や耐火性が高い部材を使えますが音が伝わりやすく遮音性には劣ります。
システム建築とプレハブ建築はどちらも合理的な施工が可能なので在来工法に比べると、低コストで短工期であることは共通しています。用途として重量鉄骨を組むシステム建築はシンプルな形状の大きな建物に向いています。
プレハブ建築は軽量鉄骨で戸建住宅に普及した工法ですので耐久性についてはシステム建築よりやや低く、規格品のパーツを使用するため工場や倉庫といった大きな建物の場合はコスト面のメリットが出ない可能性があります。
外観デザインの自由度はシステム建築とプレハブ建築はどちらもあまり高くないですが、システム建築は環境に合わせて設計が可能ですので、設計自由度は規格化されたプレハブ建築よりも高いと言えます。
以上のことからシステム建築とプレハブ建築はどちらも低コスト・短工期でできるという点は似ていますが、特に工場や倉庫といった大規模な建物においてはシステム建築の方が、価格メリットが出やすく設計自由度に優れています。
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*2022年9月30日公式サイト確認時点(参照元:「シルバーエイジ研究所」https://www.daiwahouse.co.jp/business/silver/about/)