ここでは、システム建築の工期目安について解説。なぜ他工法より工期短縮が可能なのかその理由や事例もご紹介します。
建物によって変わりますが、システム建築の工期の目安は80~90日程度(約3ヶ月)とされます。在来工法の工期は180日ほどかかると言われるので約半分。工期が短いとされるプレハブ工法でさえ約120日です。
なぜこれだけの短納期が可能なのかというと、システム建築は部材の標準化とコンピュータによって各工程が合理化されているからです。あらかじめ部材の規格や組み合わせが決まっており、見積もりも迅速にできます。
したがって部材の手配の手間は必要ありません。在来工法では部材の手配だけで70日以上かかるとされるので、それだけでも2ヶ月程度工期を短縮できます。部材標準化は現場での工事にも影響します。
システム建築では部材の製造は生産ラインで自動化されており、施工方法も標準化されているので現場で関わる人数や作業量も他の工法に比べると少なくて済みます。このように従来の工法の無駄を排除することで工期短縮を実現しているのです。
工期が短いという点だけに絞って考えると、システム建築の他にも工法があります。システム建築で事例が多い倉庫においては、テント倉庫にすることにより工期は1か月~2か月で済む場合もあります。
しかしテント倉庫は骨組みに合わせてシートを張る工法なので耐用年数はせいぜい6~10年。使用素材は耐火性や遮音性も低く、期間限定の使用ならよいですが長期間利用を継続するという場合には向いていません。
システム建築は設計・組立・施工まで標準化され強度や部材の品質に関しては、あらかじめわかっています。その都度検証する必要もなく高い品質と建物性能を確保できるので、短工期でも、その後のメンテナンスも含め手間がかかりません。
無柱スパン10.0m x 奥行21.0m の倉庫空間。横河システム建築は自社開発ソフトでフレーム断面を算出し最大無柱スパン60mを実現。屋根と母屋を一体化させ、部材点数を最小限に抑えることで工事のスピードをアップできます。
山口県熊毛郡にある施工床面積2196.94m²、スパン長さ21.68mの運輸倉庫。日鉄物産システム建築では独自の基礎システムを採用し年間で270棟の実績を誇ります。平屋専用規格型システム建築は最大25%のコスト・工期圧縮を実現します。
建物用途別に「実績」「提案力」「サービス」の観点で、信頼できるシステム建築業者を選定しました。特に大規模なシステム建築において投資対効果を高めたい担当者は、業者選定の参考にしてください。
「システム建築」で検索上位20社および、「横河システム建築」「日鉄物産システム建築」「JFEシビル」加盟各社の各公式サイトにおいて、「倉庫」「工場・製造ライン」「介護福祉・医療施設」の各用途で、中四国における延床面積1000m²以上のシステム建築実績が豊富な建設会社より、設計・施工やアフターメンテナンス・フォローの記載が充実している3社を選定(2022年7月25日公式サイト調査時点)。
*2022年9月30日公式サイト確認時点(参照元:「シルバーエイジ研究所」https://www.daiwahouse.co.jp/business/silver/about/)