ここでは倉庫建築にどの程度費用がかかるのかを考えておけばよいのか解説。システム建築を採用した場合の費用目安についても紹介しています。
国土交通省「建築着工統計調査(2021年)」のデータをもとに算出された倉庫の全構造平均の坪単価は43.0(万円/坪)となっています。構造によって坪単価は異なり、鉄骨鉄筋コンクリート造では49.5(万円/坪)になります。
倉庫建築の構造別割合は鉄骨造が77%と最も高く、その坪単価42.9(万円/坪)が全体の平均単価に大きく影響していると考えられます。ただ鉄骨と言っても重量鉄骨、軽量鉄骨など種類がありますし工法によって変わることは理解しておきましょう。
また同じ構造の倉庫でも地域によって建築費は変わります。人件費が高い場合や、豪雪地帯は強固な構造が求められるので、坪単価も上昇します。したがってこれらの数字はあくまで目安として考えるのがよいでしょう。
実際の建築費用は倉庫の規模や窓数、シャッター数によっても変動しますので、検討段階で業者に要望を伝え、見積もりをとるのが確実です。何社か相見積もりをして何が違うのかを確認することが重要です。
システム建築は部材が標準化され設計、施工までコンピュータでシステム化しているためスピーディーな見積もりが可能なことが特徴です。参考価格程度であればオンライン上で簡単に確認できるので大変便利です。
ここでは例として株式会社久保組の3D見積もりから費用目安を算出してみました。幅11.7m、長さ18.0m、高さ4.0m、ひさし有りで計算すると、見積り金額は17,985,000円となりました。
スーパーラピッド(2020年4月価格)として提示され建物面積は64坪。坪単価は256,700円となっています。全構造平均の坪単価は43万円ですので、システム建築が低コストであることがこの結果からもわかります。
建築費用を考える場合、低コストのみだけに注目するのであれば木造やテント倉庫などが目立ちますが、耐火性など建物の性能や構造の違いによる耐震性、耐久性についても考慮しながら全体のバランスで判断することが大切です。
依頼する建築会社を選ぶ際にも、価格の安さだけを強調するのではなく設計の自由度や建物性能も含め、どのような倉庫が実現できるのか明確に提示できる企業を選ぶ必要があります。
建物用途別に「実績」「提案力」「サービス」の観点で、信頼できるシステム建築業者を選定しました。特に大規模なシステム建築において投資対効果を高めたい担当者は、業者選定の参考にしてください。
「システム建築」で検索上位20社および、「横河システム建築」「日鉄物産システム建築」「JFEシビル」加盟各社の各公式サイトにおいて、「倉庫」「工場・製造ライン」「介護福祉・医療施設」の各用途で、中四国における延床面積1000m²以上のシステム建築実績が豊富な建設会社より、設計・施工やアフターメンテナンス・フォローの記載が充実している3社を選定(2022年7月25日公式サイト調査時点)。
*2022年9月30日公式サイト確認時点(参照元:「シルバーエイジ研究所」https://www.daiwahouse.co.jp/business/silver/about/)